薄毛で美容室に行くのって、こわくないですか。
僕はめちゃくちゃこわかったです。「指摘されたらどうしよう」「どう頼めばいいんだろう」「笑われたりしないかな」って。
今は2ヶ月に1回、普通に通えてます。でも、そうなるまでには時間がかかりました。
同じ気持ちの人、きっといると思います。
何がこわかったのか
一番こわかったのは、指摘されることでした。
「あ、薄いですね」とか「だいぶ減ってきてますよ」とか、そういうことを言われたくなかった。
自分でわかってるんです、薄いことは。でも、わかってるからこそ他人から言われると傷つく。
あと「どう頼めばいいかわからない」問題もありました。
「薄毛なんですけど」って最初に言うべきなのか。言ったら気まずくなるのか。どう頼めばボリュームが出るのか。全部わからなかった。
それと、これは地味にきついんですけど。施術中って、ずっと鏡の前じゃないですか。
濡れた状態で、明るい照明の下に何十分も座らされる。薄毛にとって最悪のコンディションです。しかも仕上げに合わせ鏡で後頭部まで見せられる。あれが本当に苦手でした。
いま思うと、あの時間、逃げ場がないんです。目をつぶるわけにもいかないし、鏡から顔をそむけるのも不自然だし。
自分の一番見たくない状態を、正面から何十分も見せられる。美容室が憂うつだった理由の半分は、これだった気がします。
何も言わずに通っていた時期
最初の頃は、何も言わずに通ってました。
薄毛の話には一切触れず、「短めでお願いします」だけ言って、あとは黙ってる。触れられたくないので、こっちからも触れない。
今思うと、あれはお互いにとって良くなかったなと。
美容師さんからしても、「気にしてるのかな、触れないほうがいいのかな」と探るしかない。こっちも身構えてる。結果、当たり障りのないカットになる。
毎回そこそこの仕上がりで帰ってきて、また2ヶ月後に同じことをする。時間もお金も使ってるのに、悩みは何も解決していませんでした。
しかも、当時は美容室を転々としていました。合わないと感じるたびに変えて、また一から。
でも今考えると、店が悪かったんじゃなくて、こっちが何も伝えていなかっただけでした。情報ゼロで最適解を出せる人はいないので。
今の美容師さんとの出会い
転機になったのは、今の担当さんに出会ったときです。
「薄毛が気になってて、どうにかしたいんですけど」って、思い切って最初に言ってみたんです。
「あ、わかります。僕もそうなんですよ」
即返ってきました(笑)
担当さん自身も薄毛で悩んでいて、AGA治療もしてるって話してくれて。それだけで一気に話しやすくなりました。「こっちが遠慮することないじゃん」となって。
今思えば、あの一言を言えたかどうかが、全部の分かれ目でした。
言えるようになって、できることが増えた
薄毛のことをちゃんと話せるようになってから、美容室でできることがすごく増えました。
薄毛を隠すんじゃなくて、薄毛を前提にしたスタイリングを一緒に考えてもらえる。これがすごくよくて。
考えてみると、当たり前のことなんです。何に困っているかを伝えたから、それに合った提案が返ってきただけで。
病院に行って症状を言わずに「なんとかしてください」と言う人はいません。美容室でも同じでした。
それを何年もやっていなかったのが、われながらもったいなかったなと。
今は散髪のたびにAGAや薬の話で盛り上がるくらいになりました。このブログのネタをもらうこともあります。
調べたら、髪型でけっこう変わるらしい
せっかくなので、薄毛と髪型の関係も調べてみました。そしたら、けっこう理屈があって。
まず、長い髪で隠そうとするのは逆効果らしいです。髪が長いとトップが重さで潰れて、かえって頭頂部が目立つらしくて。
短くしたほうが、薄い部分とそうでない部分の差が減って目立ちにくくなる、と。「隠す」より「差をなくす」ほうが効くわけですね。
具体的なスタイルとしては、サイドを短めにしてトップにボリュームを持たせる形が定番みたいです。ソフトモヒカンとか、刈り上げてサイドをすっきりさせるとか。サイドが短いと、相対的にトップに重みがあるように見える、という錯覚を使うそうです。
つむじが気になるならトップに段を入れて動きを出す。生え際が気になるなら、ラインを直線で見せずに束感で凹凸をつける。
そして、いちばん納得したのがこれ。一部を隠そうとするより、全体の清潔感と統一感で勝負するほうが正解、と。
お〜、たしかに。隠そうとするから不自然になるんだな〜と、妙に腑に落ちました。
完全に隠すのではなく、自然に目立ちにくくする。この考え方に切り替えたら、だいぶラクになりました。
何を伝えればいいか、がわかってきた
具体的に何をどう伝えればいいか、当時の僕はけっこう悩んでいました。
そのへんの伝え方のコツは、別記事に詳しくまとめたので、気になる人はそっちを読んでみてください。
自分から情報を出さないと、いい仕事はしてもらえない。今はそう思ってます。
通う頻度も、ちょっと考えるようになった
今は2ヶ月に1回のペースで通っています。
これ、伸ばしすぎないためでもあります。放っておくとトップが重くなって潰れるので、そうなる前に整える。
逆に、あまり頻繁に行きすぎるのもどうかと思っていて。パーマやカラーを毎回やると頭皮に負担がかかるらしいので、そのへんは担当さんと相談しながら決めてます。
カットだけの日もあれば、パーマをかけ直す日もある。毎回フルコースにはしていません。
「今日はやめときましょうか」と向こうから言ってくれることもあって、これは本当にありがたいです。売上より頭皮を優先してくれる人って、なかなかいないので。
こういう関係が作れたのも、最初にちゃんと伝えたからだと思ってます。
美容室は、行っていい場所です
美容室って「ちゃんとした髪の人が行く場所」だと思ってました。でも、全然そんなことなくて。
薄毛でも、パーマかけられます。カラーもできます。薄いところをカバーするカットも相談できる。
「こんな状態で行っていいのかな」と思っている人。行っていいです。むしろ行ったほうがいい。
放っておくと伸びて重くなって、余計に潰れて目立ちます。定期的に整えるほうが、結果的にマシなんです。
「今の状態を見られたくないから行かない」を続けると、状態はもっと悪く見えるようになる。悪循環です。
僕もその時期がありました。行かないほうが恥ずかしい状態になっていく、というのは、あとから気づいたことです。
ひとつだけコツを言うと、最初に「薄毛が気になっていて」と伝えること。これだけで、その後の全部が変わります。
言うのはこわいです。僕も何年もかかりました。でも、言ってしまえば拍子抜けするくらい、なんてことないです。
最後にひとつ。
もし思い切って伝えて、それでも気まずい空気になるようなら、そのお店じゃなくてもいいと思います。
髪の悩みを相談できるかどうかは、技術と同じくらい大事なところなので。合わないと感じたら、変えてしまっていい。
僕は今の担当さんに出会えて、美容室が憂うつな場所じゃなくなりました。2ヶ月に1回、髪の話をしに行く時間になっています。
振り返ると、あの椅子に座るのがこわかった頃と今とでは、髪の量よりも気持ちのほうが大きく変わりました。
髪は劇的に増えていません。でも、合わせ鏡で後頭部を見せられても「まあ、こんなもんか」で済むようになった。
たぶん、隠すのをやめたからだと思います。隠すものがないと、見られても平気になる。
ちなみに、美容師さんは髪と頭皮を毎日見ているプロですけど、医者ではありません。
うちの担当さんも、薬の話はしても「これ飲んだほうがいいよ」みたいなことは言いません。そこは領分が違うとわかっているので。
だから、髪そのものの話と、髪型の話は、分けて考えるようにしています。カットでカバーできる範囲と、それ以外は別ものなので。
カットでできることと、治療でできること。両方あると、けっこう心強いです。

