ジェネリック、気にはなってるんです。
僕は今、ザガーロの先発品を飲んでます。月12,000円。ジェネリックにすれば、かなり安くなるのは知ってます。
なのに、まだ出してません。
今日は、なんで踏み切れないでいるのか、そして調べてわかったジェネリックの実態について書きます。
惰性で先発品を使い続けてる
最初に白状しておきます。
僕がザガーロの先発品を使い続けてる理由、そんなに立派なものじゃないです。
切り替えたときからそのまま。特に不満もないし、変える理由もなかった。それだけです。
費用のことを考えたら、ジェネリックにしたほうがいいのは、頭ではわかってます。
毎月の薬代は地味に効いてきます。長年続けてるので、総額を計算したら「うわ」となりました。安くできる手段があるなら使ったほうがいいに決まってる。
なのに、動いてません。この宙ぶらりんな状態が、けっこう長く続いてます。
ジェネリックの仕組み、ちゃんと知らなかった
恥ずかしながら、ジェネリックについて「安いけど、ちょっと不安」くらいの漠然とした印象しか持ってませんでした(笑)
なので、まずは基本から調べました。
ジェネリック医薬品は、先発品の特許が切れたあとに、同じ有効成分で作られる後発医薬品のことです。デュタステリドの場合、2020年に特許が満了して、そこから国内メーカーのジェネリックが発売されているそうです。
先発品とジェネリックは、有効成分も含有量も同じ。厚生労働省の審査を通っていて、生物学的同等性試験という試験で、先発品と同じように体内で吸収されるかどうかが確認されている、と。
つまり、成分としては同じものが入っている。ここは、思っていたよりはっきりしてました。
「効果は同等」の中身を調べてみた
「効果は同等」ってよく聞きますけど、具体的に何がどう確認されてるのか、気になったので調べました。
挙げられていたのが、主に3つの試験です。
まず溶出試験。水やpHの違う溶液で、薬がどう溶けるかを比較する試験。
次に生物学的同等性試験。血中濃度の推移が、先発品と統計学的に同等かどうかを確認する試験。
そして安定性試験。保存期間中に品質が変化しないかを確認する試験。
この3つは完全に別々というより、溶出試験は生物学的同等性試験の一部として行われることもあるみたいです。とはいえ、大きく分けるとこの3方向でチェックされている、というイメージでいいと思います。
これらをクリアしたものだけが、ジェネリックとして製品化を許可される。厚労省による品質チェックも出荷後継続的に行われていて、市場のものを実際に検査した結果を年度ごとに公表しているそうです。一度審査を通ったら、あとは野放しなのかと思っていました。
思っていたより、しっかりした仕組みでした。「なんとなく安いだけの薬」というイメージは、たぶん違ったんだなと。
ここが、今回いちばん面白かったところです。
医療従事者向けの説明にも、こう書かれていました。実際に使用する医師によっては、「ジェネリックと先発品では切れ味が違った」と、手ごたえの違いを感じている人もいる、と。
えっ、専門家でもそう感じることがあるのか〜。
理由として、剤形や添加物の違いを挙げてる説明もありました。有効成分は同じでも、それを固める成分や崩壊を助ける添加物などが製品によって異なる、という話です。
ただ、ここは正確に書いておきたくて。生物学的同等性試験は、そもそも添加物や製法の違いが体感に出ないことを確認するための試験です。なので、承認されたジェネリックである以上、添加物の違いが体感差の主な原因とは考えにくいらしいです。
もっと踏み込んだ説明もありました。個人の遺伝子型によって薬の代謝速度が変わることがあり、特定の代謝酵素の遺伝子多型が影響を及ぼす、と。酵素の働きが強い人は血中濃度が上がりにくく効果を感じにくい一方、働きが弱い人は副作用のリスクが高まることもある、という話でした。
つまり、「切れ味が違う」と感じる原因があるとしたら、添加物よりも体の側の個人差(代謝酵素の働き方など)のほうが有力らしいです。ジェネリックだから劣るという単純な話ではなく、体質の相性が絡んでるんですね。
添加物が違う理由
なんで先発品とジェネリックで添加物が違うのか、これも調べてわかりました。
有効成分の特許は、先発品メーカーが持っています。でも、錠剤を作るときの製法や添加物の配合まで、すべて同じにする義務はないそうです。
だから各ジェネリックメーカーは、自社の製造ラインや技術に合わせて、独自の配合で錠剤を作る。有効成分は同じでも、それを取り巻く部分は各社バラバラ、ということになります。
オーソライズドジェネリック、略してAGと呼ばれるものがあるそうです。先発品メーカー自身が許諾を出して作られるジェネリックのことです。
基本的には原薬・添加物・製法まで先発品と同じものが多いらしいですが、中には製法だけ共通で原薬は別、というパターンもあるみたいで、「AGなら中身も全部完全に同じ」と決めつけるのは正確じゃなさそうです。それでも、通常のジェネリックより先発品に近いのは間違いなさそうで。
価格差は、思ってたより大きかった
費用の面も、あらためて調べました。
先に書いておくと、AGA治療は保険が使えない自由診療なので、金額は国が決めた「薬価」じゃなく、クリニックごとに違う目安の話です。
調べた範囲で、選択肢ごとの違いをまとめてみました。
| 先発品(ザガーロ) | 国内ジェネリック | オーソライズドジェネリック(AG) | 個人輸入 | |
|---|---|---|---|---|
| 有効成分 | デュタステリド | 同じ | 同じ(原薬まで先発品と同一のことが多い) | 表示上は同じだが保証なし |
| 月額の目安(自由診療) | 8,000〜12,000円程度 | 5,000〜9,000円程度 | 先発品に近い価格帯のことが多い | 参考にならない(下記参照) |
| 品質の担保 | 厚労省承認・出荷後も継続検査 | 同様に厚労省承認・継続検査 | 先発品メーカーの許諾で製造 | 国内の薬機法の対象外 |
| リスク | - | 添加物の違いによる体感差の指摘はあるが、主因ではなさそう | 通常のジェネリックより先発品に近い | 偽物混入の報告あり。健康被害が起きても副作用被害救済制度の対象外 |
これ、けっこうな差です! クリニックによって幅はあるので、あくまで目安ですけど。
長年続けることを考えると、年間で数万円、10年単位で見れば数十万円の差になってくる計算です。
この数字を見て「切り替えたほうがいいのでは」という気持ちが、ちょっと強くなりました。
値段の高さと効果を結びつけて考えてしまうくせ、なかなか抜けないみたいです。今回は逆パターンですけど、安いほうを避けて先発品にとどまってるのも、ある意味同じ思い込みなのかもしれません。
個人輸入は、また別の話だった
ここは、はっきり書いておきたいところです。
国内で処方されるジェネリックと、個人輸入で手に入れる海外製のジェネリックは、まったく別物として扱う必要があるそうです。個人輸入代行サイトの海外製品には偽物混入のリスクが指摘されていて、品質管理の体制も国内メーカーとは違います。
これが一番大事なところですけど、医薬品副作用被害救済制度は「正規に承認された医薬品を病院・薬局等から入手して適正に使用したこと」が条件になっていて、個人輸入した薬はこの条件に当てはまりません。健康被害が起きても対象外になる、と。何かあったときに守ってもらえる仕組みがあるかどうか、ここは値段だけでは測れない差です。
安く済ませたい気持ちはわかりますけど、国内でも正規品のジェネリックを処方してもらえる時代なので、わざわざリスクを取る理由はあまりないのかなと思います。
昔、ミノキシジルを個人輸入で調達していた話を書いたことがあります。あのときも、安さと引き換えに背負っているリスクについて調べて、ちょっと反省しました。値段だけで比較すると国内正規品は割高に見えますけど、そこまで単純な話でもないんだなと、今回もあらためて感じました。
それでも、まだ出してない
ここまで調べて、成分は同等だとわかりました。厚労省の試験もちゃんとしてる。価格もだいぶ下がる可能性がある。
条件だけ見れば、切り替えない理由がないんです。
なのに、まだ出してません。
理由を自分なりに考えてみると、たぶんこれです。今うまくいってる状態を、崩したくない。
デュタステリドが自分に合ってるのは長年の実績でわかってる。プロペシアから変えて、ミノキシジルを足して、この状態に来るまでけっこう時間がかかりました。
そこを、月数千円のために変えるのがこわい。もし「切れ味が違う」を体感してしまったら、また不安な時期に戻ることになる。
理屈じゃないんです。損得で計算すれば切り替えたほうが得なのに、感情のほうが動かない。
こういうとき、自分はけっこう保守的なんだなと思います。攻めるより、今ある安定を手放したくないタイプなんです。
いつか相談はしてみるつもり
とはいえ、このまま何も考えずに続けるのも違うなと思ってます。
切り替えて違和感があっても、また先発品に戻せばいい話なので。一度試して、合わなければ戻す。そのくらいの気軽さで考えてもいいはずです。
自己判断で切り替えるつもりもありません。もしやるなら、まず先生に「ジェネリックどうですか」と聞く。長年やってきて、変わらないスタンスです。
「聞くだけ聞いてみようかな」とは毎回思うんですけど、診察室に入るとなんとなく切り出せずに終わる。まあ、その程度の優先順位なんでしょうね。本気で困ってたら、とっくに聞いてるはずなので。
ジェネリックを迷ってる人へ
もし今、ジェネリックにするか先発品を続けるか迷ってる人がいたら。
まず、成分としては同等です。厚労省の厳しい試験をクリアしたものが市場に出ているので、そこは安心していいと思います。
ただ、体質によって感じ方に差が出ることもある、という事実も知っておいてほしいです。切り替えてみて何か違うと感じたら、それは気のせいじゃなく、代謝の個人差による可能性がある。そのときは無理に我慢せず、先生に相談してください。切り替えを考える価値は、じゅうぶんあると思います。
これだけは繰り返しておきます。個人輸入は避けたほうがいいです。安さの裏に、救済制度が使えないリスクがあるので。
それと、僕みたいに「気になってるけど動けてない」人もいると思います。それはそれで、悪いことじゃないと思ってます。
今の治療がうまくいってるなら、無理に変える必要はない。安いという理由だけで動いて調子を崩したら本末転倒ですし。
迷ってるなら、迷ったまま様子を見るのも選択のひとつかなと。
今日も先発品のザガーロを飲んでます。安いほうがあるのは知ってて、それでも動けていません。
この記事を書いたことで、「なんとなく先発品」から「知ったうえで先発品」には変わりました。それだけでも少し前進かなと思ってます。
最後にひとつ。
長年治療を続けていると、いろんなことが「いつものやり方」で固定されていきます。薬も、通院先も、飲むタイミングも。それ自体は悪いことじゃないんですけど、費用みたいに変えられる部分は、たまに見直してみるのもいいのかもしれません。惰性で続けているものの中に、実は変えたほうがいいものが混ざっている可能性があるので。
続けることと、考えなしに続けることは別だったんだなと。今回、あらためて思いました。
そう書きながら、たぶん来月も同じ薬をもらってくるんですけど(笑)。踏み切れたら、また記事にします。

