シャンプーしてるとき、指に絡む量が日によって違うんです。
今日は少ないな、と思う日もあれば、うわ今日多いな、という日もある。
で、数ヶ月に一度くらい、やたら抜ける時期がくる。あれが来ると、もう気が気じゃない。
今年もそろそろかな、と思うタイミングがあったので、あの波が何なのか調べてみました。
多い日と少ない日の落差がすごい
まず、僕の体感から書きます。
普段は、シャンプーのときに指に絡む量って、だいたい一定なんです。ああ、こんなもんかと思える範囲。
でも、たまに明らかに違う日がある。
指を通したときの感触が違う。手のひらに乗せると「え」となる量。ドライヤーをかけると、洗面台にパラパラ落ちてくる。
しかも、それが1日で終わらない。数日から1週間くらい続くことがある。
そういう時期が、年に何回かくるんです。
その期間は本当に気が気じゃない
長年治療してても、この波だけは慣れません。
「あれ、また始まったな」と思った瞬間から、頭のスイッチが入る。
排水口を見る回数が増える。枕を確認する。手ぐしを通して、指に何本ついたか数える。鏡の前で分け目を開いて、前と比べる。
やってることは、治療を始める前とほとんど同じです。
わかってるんです。数えても意味がないって。でも、始まったら止まらない。
そして1週間くらいすると、いつの間にか落ち着いてる。「あれ、収まった?」と気づいて、また日常に戻る。
これを何年も繰り返してます。
調べたら、髪には寿命があるという話
で、この波が何なのか。調べたら、ヘアサイクルの話に行き着きました。
髪の毛は1本ずつ、それぞれ独立したサイクルを持ってるそうです。
成長期、退行期、休止期の3つ。成長期に数年かけて伸びて、退行期に成長が止まり、休止期を経て抜ける。そしてまた同じ毛穴から新しい毛が生えてくる。
サイクルの長さは、通常2〜6年。
そして重要なのが、この割合です。髪全体の約85〜90%が成長期にあって、退行期が約1%、休止期が約10〜15%。
日本人の髪は約10万本と言われているので、そのうち1万本以上が常に休止期にある計算になります。
「そろそろ抜ける」が一斉に来る日がある
ここが腑に落ちたところで。
髪は1本ずつバラバラのサイクルなので、本来なら抜けるタイミングも分散するはずです。
でも実際には、偏りが出る。
たまたま同じ時期に成長期に入った毛は、同じ時期に休止期を迎える。そうすると、その毛たちがまとめて抜ける日が来る。
しかも新しい髪が生えてくるときに、成長の止まった髪を押し出して抜けさせることもあるそうです。
だから「今日は多い」という日が生まれる。
なるほど、と思いました。10万本もあれば、そういう波ができても不思議じゃないなと。
シャンプーで抜けるのは「もう抜ける毛」だった
これも、知っておいてよかった話です。
洗髪のときに抜ける髪は、その日か数日前に、すでに寿命を迎えていたものだそうです。
つまり、シャンプーが抜いてるわけじゃない。抜ける準備ができていた毛が、洗うという動作で落ちてるだけ。
そう考えると、シャンプーを控えても意味がないことになります。
実際、控えるとかえって良くない、とも書かれていました。皮脂や汚れが溜まって炎症が起き、抜け毛を助長する恐れがある、と。
抜けるのがこわくて洗う回数を減らす人がいるらしいですけど、それは逆効果ということですね。
僕も一時期、洗うのが憂うつだった時期があります。排水口を見たくなくて。でも、洗わないほうがまずかったわけです。
目安の本数を知っておくと落ち着く
数字も調べました。
1日に抜ける本数は、50〜100本が正常の範囲。
これは日本人の毛髪が約10万本あって、そのうち休止期の毛が順番に抜けていくと、このくらいになる計算だそうです。
そして、順天堂医学会の研究では、AGAの人もそうでない人も9月の抜け毛がいちばん多かったそうで、多い人だと200〜300本くらい抜けるという話があるみたいです(100〜200本程度とする情報源もあります)。
ここは前に秋の抜け毛を調べたときにも出てきました。8月から11月は、少ない時期の1.5〜2倍、多いと3倍という記述もありました。
抜け毛の本数の目安(2026年8月時点で確認)
| 状態 | 1日の本数 | 見方 |
|---|---|---|
| 正常 | 50〜100本 | 気にしなくていい |
| 季節性 | 200〜300本 | 秋なら起こりうる |
| 要注意 | 100本以上が継続 | 期間を見る |
| 相談の目安 | 3ヶ月以上続く | 一度確認する |
数字にすると、けっこう幅があるもんだなと。
100本と300本って、体感ではかなり違って見えるはずです。でも、季節によってはどっちも起こりうる。
それでも、数えないほうがいい
ただ、こういう数字を知ったうえで書いておきたいことがあります。
数えないほうがいいです。
以前、別の記事を調べたときに「シャンプーのときに排水溝を見るのをやめましょう、精神衛生上よくないので」という記述を見つけました。
これ、本当にそうだなと。
数えたところで、対処が変わるわけじゃないんです。今日100本だったから何かする、120本だったから何か変える、なんてことはない。
なのに、数えると不安になる。不安になると、また数える。この輪から抜けられなくなる。
僕がやってる対策は、月に1回だけ写真を撮ることです。日々の抜け毛は見ない。月イチの写真で、去年の同じ時期と比べる。
そうすると、波に振り回されずに済みます。
波が来たときに思い出すこと
とはいえ、あの時期が来ると心はざわつきます。長年やってても、そこは変わりません。
なので、思い出すようにしてることがあります。
まず、これは前にもあったということ。去年も、おととしも、同じ時期に同じことを思ってる。そして毎回、いつの間にか収まってる。
次に、数日で判断しないということ。1週間続いても、それは波の範囲。判断するなら3ヶ月単位で見る。
そして、記録を見ること。写真があると「去年の同じ時期もこんなもんだったな」と確認できる。感覚は当てにならないので、記録に助けてもらう。
この3つで、だいぶ落ち着けるようになりました。
ただし、波じゃない場合もある
ここは、はっきり書いておきます。
全部を「波だから大丈夫」で片づけるのは危険です。
1日100本以上が続く場合は注意、と書かれていました。特に急激に抜ける場合や、体の不調を伴う場合は、何らかの病気が疑われることもある、と。
見分ける目安としては、期間と場所です。
1〜2ヶ月で落ち着けば、季節性やサイクルの波の可能性が高い。3ヶ月以上続くなら、別の理由を考えたほうがいい。
そして、頭全体からまんべんなく抜けているか、生え際や頭頂部に偏っているか。偏っているならAGAの可能性があります。
自分では判断がつかないので、迷ったら確認するのが早いです。
波にざわついてる人へ
もし今、やたら抜ける時期に入って落ち着かない人がいたら。
その感覚、めちゃくちゃわかります。僕も毎回そうなるので。
ただ、髪には1本ずつ寿命があって、抜けるタイミングが偏ることがある。それを知っておくだけで、少し楽になります。
正常な範囲は1日50〜100本。秋なら200〜300本くらいまでは起こりうる。この数字を頭の片隅に置いておくと、目の前の量に振り回されにくくなります。
そして、数えないこと。数えても対処は変わらないので。代わりに、月1回の写真を撮っておく。そのほうがずっと役に立ちます。
3ヶ月以上続くなら、そのときは確認してください。波じゃない可能性があるので。
僕は今日も、たぶんまた排水口を見ます。癖なので、そこは直りません。
ただ、前ほど絶望はしなくなりました。「ああ、また来たな」で済むようになった。それだけでも、だいぶ違います。

