AGA治療を始めた人が、最初にぶつかる壁があります。
初期脱毛です。
治療を始めたのに、抜け毛が増える。「効いてないどころか悪化してる」と焦って、ここでやめてしまう人が、けっこういるんです。
僕も、まさに焦った一人でした。だからこそ、今日は「やめないでほしい」という話をします。焦る気持ちも全部わかったうえで、それでも続けてよかったと言える側から。
治療を始めたのに、抜け毛が増えた
治療を始めたとき、僕は期待してました。
これで抜け毛が止まる。むしろ増えるかもしれない。そう思ってワクワクしてたんです。
なのに、始めてしばらくして、抜け毛が増えた。
「え、逆に増えてる…?」って。お風呂の排水溝を見て、血の気が引きました。せっかくお金と勇気を出して始めたのに、悪化してるように見える。あのときの焦りは、今でも覚えてます。
「この薬、僕には合わないのかも」「やめたほうがいいんじゃないか」
そんな考えが、何度も頭をよぎりました。始めたばかりで、一番不安なタイミング。ここでやめる人の気持ち、痛いほどわかります。
期待してた反動で、落差も大きいんです。「よし、やるぞ」と踏み出した矢先に、目の前で抜け毛が増える。心が折れかけるのも、当然だなと思います。
それは「初期脱毛」というものだった
不安になって調べてみたら、これには名前がついていて。
初期脱毛、というやつでした。
詳しい仕組みは、実際に自分が経験したときに治療を始めた直後の話で調べたので、ここでは結論だけ書きます。古い弱い髪が、新しい髪に押し出されるように抜ける現象。だから、抜け毛が増えるのはむしろ薬が効き始めてるサインでもある、と。
これを知って、少しホッとしました。「悪化じゃなくて、生え変わりの準備なのか」と。
とはいえ、頭ではわかっても、毎日抜け毛を見るのはこわい。理屈で納得しても、感情がついてこないんです。「サインだってわかってるけど、それでも減ってほしい」って。
だから僕は、「これも通る道なんだ」と自分に言い聞かせながら、なんとか続けました。毎晩、薬を飲むたびに「頼むぞ」って念じてた気がします。
やめると、もっと厄介なことになる
今回いちばん伝えたいのが、これです。
初期脱毛が不安でやめてしまうと、こういうループに入るリスクがあるそうです。
中止する。すると薬の効果が消えて、AGAが再び進行する。しばらくして「やっぱりまずい」と再開する。そして、また初期脱毛が起きる。
中止、再進行、再開、また初期脱毛。この繰り返しになりかねない、と。
うわ、それは最悪じゃないですか。
つらい時期を耐えたのに、やめたせいでまた同じ時期をやり直すことになる。しかも、その間にAGAは進んでいる。
「一度やめて様子を見る」という選択が、実は一番遠回りだった。これを知っていたら、あの頃もっと落ち着けたのになと思います。
考えてみると、これは「痛み止めをやめたら痛みがぶり返して、また飲み始める」のと似た構造だと思います。一度手放すと、また一から積み直しになる。しかも初期脱毛は毎回同じようにやってくるので、耐える回数だけ増えていく。だったら、最初の1回で耐えきったほうが、トータルでは絶対にラクなんです。
焦る気持ちは、我慢しなくていい
先に言っておきたいことがあって。
初期脱毛の時期に焦るのは、当たり前です。
「どっしり構えて待ちましょう」ってよく言われるんですけど、実際そんなに冷静でいられる人、なかなかいないと思うんです。目の前で自分の髪が抜けていくのに。
僕も、全然できてませんでした。毎朝ビクビクして、排水溝を見るのがこわくて、鏡の前で固まってた。
だから、焦る自分を責めなくていいです。それだけ真剣に向き合ってる証拠なので。
大事なのは、焦った勢いで「やめる」という判断をしないこと。焦るのと、やめるのは別です。ビクビクしながらでいいから、飲み続ける。それだけでじゅうぶんかなと。
焦りを消そうとしなくていい。焦ったまま、手だけは止めない。それができれば、この時期は乗り切れます。
やめたくなる理由、だいたい同じ
初期脱毛でやめたくなる人の理由って、話を聞いていると、だいたい同じところに集まる気がします。僕が実際に頭をよぎったものを、正直に並べてみます。
ひとつは、「お金を払ってるのに逆効果に見える」という感覚。せっかく自費で払ってるのに、抜け毛が増えるって、単純に納得がいかないんです。損してる気分になる。
もうひとつは、「見た目が心配で、人に会いたくない」という気持ち。抜け毛が増えると、実際の見た目以上に「バレてるんじゃないか」と気にしてしまう。これは実害より、自分の気持ちの問題が大きいです。
そして、「ネットで不安になる情報を見た」というパターン。夜中に検索して、極端な体験談や「やめたほうがいい」という書き込みを拾ってしまう。不安なときほど、そういう情報に引き寄せられます。
どれも、当時の僕にも全部ありました。でも、振り返ると、どれも「事実」じゃなくて「感覚」や「不安」から来ていたものばかりです。感覚で判断すると、だいたい損な選択をします。ここは、自分への戒めとして書いておきます。
実は、そんなに激しくないことが多いらしい
調べていて、ちょっと意外だったのがこれです。
あるクリニックの記述では、多くの場合は見た目に大きな変化がない程度の初期脱毛で済む、と書かれていました。
半年ほど経って再受診したときに「そういえば最初の頃に抜けました」と報告を受けるケースがほとんどで、激しい脱毛で相談を受けるのはめったにない、と。
つまり、全員に激しく起こるわけではない。詳しい発生率やデータは仕組みの記事に譲りますが、不安な状態で見ていると、実際より多く見えてしまうところもあると思います。僕もそうだったかもしれません。
逆のパターンも書いておきます。
「初期脱毛が来ないけど、効いてないんじゃ?」と心配する人もいるそうです。
でも、これも誤解だ、と。初期脱毛が起きなくても、薬が効いていないとは言えない。個人差が大きく、ヘアサイクルの状態や薬の用量によっても変わる、と書かれていました。
あっても心配、なくても心配。人間って勝手だなと思います(笑)
どっちにしても、しばらく続けないと効果は正しく評価できない。結論はそこに落ち着くみたいです。
続けるか相談するか、判断の目安
「とにかく続けろ」とだけ言うのも違うので、線引きも表にしておきます。
| チェック項目 | 初期脱毛の範囲 | 相談したほうがいいライン |
|---|---|---|
| 始まった時期 | 使い始めてしばらく後 | それ以前、または急に始まった |
| 続いている期間 | しばらくで落ち着く | 長く続いている |
| 抜けている毛 | 細く弱い毛が中心 | 太い毛がまとまって抜け続けている |
このラインを知っておくと安心です。「いつまで我慢すればいいのか」がわかると、耐えやすくなるので。
そして、不安なときは自己判断でやめるより、担当の先生に状況を伝えるのが先。中途半端な中断が一番避けたい行動だと、はっきり書かれていました。
続けた先に、何があったか
僕の場合、あの初期脱毛の時期を乗り越えたら、ちゃんと落ち着きました。
気づいたら、抜け毛の量を気にしなくなっていて。あの毎朝の恐怖が、いつのまにか消えていた。
そして、長年続けてきた今、思うことがあります。
もしあのとき、初期脱毛でやめてたら。今の僕はなかった。
あそこでやめてたら、たぶん「AGA治療は効かなかった」という記憶だけが残って、その後も何もしないまま進行してたと思います。
たった数ヶ月の我慢で、その後の何年もが変わった。振り返ると、そういう分かれ道でした。
今まさに焦ってる人へ
もし今、治療を始めて抜け毛が増えて、心が折れかけている人がいたら。
それ、たぶん初期脱毛です。多くの人が通る道で、しばらくすると収まることが多いみたいです。終わりのある現象なので、いつまでも続くわけじゃありません。
そして、ここでやめると「中止して進行して、再開してまた初期脱毛」というループに入るリスクがある。同じつらさを二度味わうことになります。
だから、あと少しだけ耐えてほしい。今のつらさは、通り道のつらさなので。
ただ、3ヶ月以上続いている、太い毛が抜け続けている。そういう場合は話が別です。自己判断せずに、先生に相談してください。「これって初期脱毛の範囲ですか」と聞くだけでも、気持ちが全然違います。
不安なまま、ひとりで夜中に検索し続けるより、5分聞いたほうが早いので。
焦ってもいいです。ビクビクしてもいいです。でも、やめないでほしい。
それだけが、先に通った人間から言えることです。
最後にひとつ。
初期脱毛の時期に一番効いたのは、実は理屈じゃなくて「終わりがある」と知ったことでした。
いつまで続くかわからない不安と、あと2ヶ月で落ち着くとわかっている不安。同じ量の抜け毛でも、感じ方がまるで違います。
だから、もし今その時期にいるなら。終わりのある現象らしい、ということだけでも、頭の片隅に置いておいてください。ただ、どれくらい続くかは人によるので、元の数字は書きません。調べても、はっきりした根拠にたどり着けなかったので。
出口が見えているだけで、人はけっこう耐えられるので。

