AGA治療を続けてると、どこかで必ず来るんです。
「あれ、最近変化ないな」という時期が。
始めた頃みたいな手応えがなくなって、鏡を見ても代わり映えしない。「これ、頭打ちなんじゃないか」と不安になる。
僕にも、その時期がありました。あれ、けっこう焦ったな、と今でも思います。
最初は、変化がわかりやすかった
治療を始めた頃って、変化がわりとわかりやすいんです。
抜け毛が減った。産毛が生えてきた気がする。セットがしやすくなった。小さくても「おっ」と思える変化があって、それがモチベーションになる。「効いてる、続けよう」と。
僕もそうでした。最初の何ヶ月かは、ちょっとした変化に一喜一憂しながらも、前に進んでる感じがあった。
でも、それがずっと続くわけじゃないんです。
ある時期から、変化を感じなくなる。抜け毛は落ち着いてるけど、そこから劇的に増える感じもない。鏡の中の自分が、昨日も今日も先月も、だいたい同じ。
「あれ、ここから増えないのかな」と。手応えが消えて、不安になってきました。
「頭打ちかも」と、けっこう焦った
この「変化がない」時期、正味けっこう焦りました。
お金も手間もかけて、毎日続けてる。なのに、変化がない。「これ以上は増えないってことか」「もう頭打ちなのかな」と。
しかも、変化がないと、続ける意味を見失いそうになるんです。効果を感じられないものに、毎日薬を飲んで、お金を払い続ける。それって、なんのためだっけ、と。
一番あぶないのは、ここで「効かないからやめよう」となることでした。実際、この時期にやめてしまう人は多いんじゃないかなと思います。手応えがないと、続ける気力が削られるので。
僕も、心が揺れました。「意味あるのかな」と、何度も思った時期です。
調べたら、「停滞期」というものだった
不安になって、調べてみたんです。「AGA 効果 止まった」みたいなワードで。
そしたら、「プラトー期」とか「停滞期」という言葉に行き着きました。
いくつか読んだ感じだと、こういうことみたいで。AGA治療を始めて6ヶ月くらい経つと、変化を感じにくくなる時期が来る。これは効かなくなったんじゃなくて、進行を止める効果が先に出て、新しい発毛はそのあと、毛周期に沿ってゆっくり出てくるから、と。
だから、この時期に「変化がない=効いてない」と判断するのは早すぎる。1年以上の継続を前提に評価すべき、と書いてありました。
これを読んで、ちょっとホッとしました。「なんだ、これ普通のことなのか」と。
僕が「頭打ち」だと思ってた状態は、実は治療がちゃんと働いてる途中の、通り道だったんですね。
もうひとつ、不安だったのがこれです。「体が薬に慣れて、効かなくなったんじゃないか」と。
調べたら、ここもはっきりしていました。
長期使用で耐性が形成されるという医学的根拠は、現時点では確認されていない。効果が低下したように感じる場合、それは耐性ではなく、プラトーへの移行や生活習慣の変化などに起因すると考えられている、と。
お〜、そうなんだ。安心しました。
抗菌薬みたいに「だんだん効かなくなる」わけじゃないんですね。だとしたら、感じているのは効果の低下じゃなくて、変化のスピードが落ちただけ、ということになる。
ただし、もともと効きにくい体質の人も一定数いる、とも書かれていました。そこは個人差があるので、断定はできないところですね。
「効かない」の正体が、別にある可能性も
これは知っておいたほうがいいなと思った話です。
「効果が出ない」と感じている場合、そもそも脱毛の原因がAGA以外にある可能性もある、と。
たとえば円形脱毛症、脂漏性皮膚炎、粃糠性脱毛症など。これらは原因も治療法もAGAとはまったく違うので、AGAの薬では改善が期待できない。
えっ、そういうこともあるのか。
自己判断でAGAと決めつけて治療を進めると、効果が出ないだけでなく、症状が悪化してしまう可能性もある、と書かれていました。
だから「効かない」と感じたとき、いちばんやってはいけないのが、自分で結論を出すことなんですね。停滞期なのか、体質なのか、そもそも原因が違うのか。素人には切り分けられない。
ここは、自分だけで結論を出さないほうがいいところだと思います。
「変化がない」は、悪いことじゃないかも
もう少し考えて、気づいたことがあって。
「変化がない」って、悪いことばかりじゃないな、と。
だって、AGAは進行型なんです。放っておいたら、どんどん進む。なのに、変化がない=進んでない、ということでもある。
つまり、増えてないように見えても、「守れてる」可能性が高い。何もしなければ薄くなっていくはずのところを、現状維持できてる。それって、地味だけど、じゅうぶんな成果なんじゃないかと。
派手に増えることばかり期待してたけど、「減らないでいてくれる」だけでも、本当はすごいことなんです。守りって、目に見えにくいから軽く見がちだけど、実は一番大事なところだったりする。
そう考えたら、「変化がない」時期を、前より落ち着いて受け止められるようになりました。
焦って動くと、たいてい失敗する
この時期にやりがちな失敗も、あるなと思っていて。
変化がないと焦って、自己判断で薬を増やしたり、変な育毛グッズに飛びついたり、いろいろ手を出したくなる。「もっと何かしないと」という気持ちになるので。
でも、たいていそれは失敗のもとです。焦って自己流に走ると、体に負担がかかったり、お金を無駄にしたり、かえって遠回りになる。
僕がこの時期にやったのは、「とりあえず、いつも通り続ける」でした。焦って何かを足すより、淡々と同じことを続ける。停滞期だとわかってれば、それで乗り越えられるので。
もし本当に効果に不安があるなら、自己判断じゃなくて、先生に相談する。用量の調整や、内服から外用への切り替えができる場合もあるそうです。手はまだある。
焦って一人で決めないのが、一番大事だなと。
停滞期を越えたら、凪いだ
で、僕がどうなったかというと。
その停滞期を、焦らず続けて越えたら、そのあとは、いい意味で「凪いだ」状態になりました。
一喜一憂しなくなって、変化を追わなくなって、ただ淡々と続けるだけ。
今思えば、あの停滞期は、その凪いだ状態に入る手前の、通過点だったんだなと。あそこで焦ってやめてたら、この穏やかな日常はなかった。
変化を感じない時期は、不安です。でも、その先に、変化を気にしなくていい穏やかな時期が待ってる。あの停滞期を越えてよかった、と今は心から思ってます。
「変化がない」と焦ってる人へ
もし今、治療を続けてるのに「最近変化がない」「頭打ちかも」と焦ってる人がいたら。
まず、それは停滞期かもしれません。効かなくなったんじゃなくて、効果の出方が、目に見えにくいフェーズに入ってるだけかも。1年以上の長い目で見るべき、という話もあるので、数ヶ月で判断するには早いです。
そして、「変化がない=守れてる」でもある。進行型のAGAが進んでないなら、それはちゃんと効いてる証拠です。派手さはないけど、大事な成果。
ここで焦って自己流に走ったり、やめたりするのは、たいていもったいない。不安なら、自己判断せず、先生に相談してみてください。「変化がないんですけど大丈夫ですか」と聞くだけで、気持ちが全然違います。
停滞期は、通り道です。焦らず越えれば、その先に穏やかな日常が待ってます。僕がそうだったので、少しだけ信じてもらえたら嬉しいです。
最後にひとつ。
今振り返ると、あの時期に一番つらかったのは「変化がないこと」じゃなくて、「これが何なのかわからないこと」でした。
停滞期という名前があると知っただけで、だいぶ楽になったんです。名前がつくと、正体不明の不安が「よくあること」に変わるので。
わからないから不安になる。だったら、わかればいい。そのために調べたり、聞いたりする価値があるなと思います。
ひとりで悶々とする時間が、たぶん一番もったいないので。

